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手をつなぎたいじゃないですか

手をつなぎたいじゃないですか

先回は、新しく呼びかけ人として5人の方が行脚の会に入ってくださることをご報告しました。たくさんの方と憲法を広げる動きが作れるのはとても楽しいことです。思えば、私も、1年少し前に佐高さんに声をかけていただいて事務局長をやることになったのです。今回は、私がなぜ、事務局長をやることに決めたかをご紹介したいと思います。次にご紹介する文章は、私が「月刊保団連」という雑誌から掲載依頼をいただき、書いたものです。行脚の会でも、それ以外の憲法を広げるための活動などをしていても、私は、できる限りたくさんの声をということばかりを考えています。お読みいただければ幸いです。


~そうしたって向かうところは大きいのだから

 私は、「憲法行脚の会」事務局長となった時に、護憲運動に初めて足を踏み入れた。「憲法行脚の会」とは、落合恵子、姜尚中、佐高信、城山三郎、辛淑玉、土井たか子、三木睦子各氏7名が呼びかけ人となって、全国行脚して憲法の意義を広めようという集まりである。幅広い活動をめざすためとして、護憲運動の経験のない私に声がかかった。「幅広い活動」に惹かれ、事務局長をお引き受けすることとした。

 私が、一番力を入れているのは「手をつなぐ」ことである。
 行脚の会ではまず、野中広務氏など自民党関係者らを迎えて講演会を行った。
「こんな『護憲』の看板を掲げた講演会に来て、…大丈夫ですか?」との冗談が出た。
しかし、今の日本のこの急激な右傾化には、保守陣営からも批判の声が上がっている。野中氏は、はっきりと「今の日本は危ない」「戦争へ向かっている」と述べた。
 また、自民党議員の加藤紘一氏、「9条の会」事務局長の小森陽一氏、行脚の会の佐高信氏での講演会も行った(本年6月15日東大にて)。この講演会では、会の運営を大学生が行ったことも手伝って、ひとつ壁を乗り越えたという感慨があった。その後、地域の「9条の会」とも共催でイベントを行っている。

 「憲法」を頭に掲げる団体の事務局長に自分がなるとは思っていなかった。それは、憲法がこれほどまで危ぶまれる日が来るとは思っていなかったから、ということもさることながら、平和運動にはずいぶんと面倒なしがらみがはびこっているようで「面倒そう」であったからである。
 先日、私は仲間の若い弁護士たちと、憲法を広げるための法律家の会を作った。ただ呼びかけると、いつものメンバーがすっと集まる。が、それ以上には広がらない。
しかし、労使紛争の会社側や公共団体の代理人となっている弁護士の中にも、9条は変えてはならない、と思っている人は必ずいるはず。念入りに、最大公約数を集めるべく広く声をかけた。

 20代の私の世代では、過去の「しがらみ」の知識も少ないし、理解も難しい。
もちろん、過去の市民運動の歴史には大きな意義があり、その活動が生み出してきた結果には、尊敬の念を抱いてやまない。しかし、私たちの愛する憲法が危ぶまれている今、そこで得た経験と知識をみなが持ち寄って、大きな声を上げねばならないのではないか。できる限りたくさんの声を、一堂に集めて護憲の流れを作っていきたい。そうしたって、向かうところは大きいのだから。

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